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なつかしい、あたらしい「くらし」

村のお母さんはこう言います。「昔はねぇ、朝と昼はお米を食べたが、夜は大体“粉もの”。一日一回粉ものを食べなきゃさみしいってくらいでね。おやき、うどん、ぶっこみ、おつめり、せんべい。それからそば。みんな囲炉裏でやったもんだよ。ごはんのおかずは、季節のもの、あるものを食べた。百姓はうまいもんは食べられないけど、そのかわり腹が減って困るということはなかっただよ。」

「よくねぇ、隣近所で『もらい風呂』ってのをやっただよ。水を汲むのも大変だし、薪を焚くのももったいなくて毎日沸かせなかった。今みたいにピカピカに磨かなくてもよかったしなぁ。今日はこの家、明日はこの家というように順番で風呂を沸かした。沸いたら拍子木を鳴らして知らせたりしてね。風呂に入るのを待ってる間、お茶のんでさぁ。最後の人が入る頃にはお湯も汚れたけどありがたく入ったねぇ。醤油を借りたり、隣近所は家族とおんなじようだったよ。」あるものに感謝し足るを知るということは小川村で生活して感じる部分もあるかも知れません。今でこそここまでの事はなくても、地域で支えあって暮らしています。それが当たり前に行われている中で暮らせる幸せは他にはなく、今では新しくすら感じられるかもしれません。その魅力を求めて移住する人も増えています。畑で自分たちが食べる分の野菜を育てたり、昔ながらの古民家を改修して暮らしたりと楽しんでいます。

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