「長野の果物・野菜は超一流」白岩孝之さん(長野市役所 産業政策課)
記念すべき第1回は、長野市役所産業政策課の放つホープ、白岩孝之さん(商業担当)の登場です。
白岩さんのエネルギッシュな仕事ぶりに、同僚の私もわくわくさせられています。このわくわく感が、皆さまにうまく伝わりますように。
![メイン](/interview/2015082600015/file_contents/main.jpg)
いろんな可能性を探っています
- Q.主にどんな仕事をされていますか?
- 「長野市の魅力発信!」をテーマに、りんご・モモなどの果物や、その加工品などを、首都圏を中心にとした市外の皆さんに向けてPRしています。
- Q.同僚として近くで見ていても、白岩さんが精力的に動いているのが分かります。
- 特に長野市の果物や野菜はとてもおいしく、とても価値が高いものだと認識しています。そんな価値のあるものを、「きちんと評価してくれる所で、たくさん売っていきたい」と考えています。
長野のものは首都圏ではなく、西日本へ流通しているのが現状です。仕事で東京に2年ほど住んでいた時、高級果物の専門店で、1個1,050円の秋映(あきばえ。りんごの一品種)が売られていました。どれだけおいしいんだろうと、自分で試しにひとつ買ってみたら、残念ながらボケていました(注:北信州の方言で、収穫から日にちが経ち、りんごの果肉が柔らかくなって食感や味が損なわれていること)。この状態のものが1個1,050円で売られているのなら、実際にはこの何倍もおいしい地元のりんごだったら、条件が整えば2,000円でも売れるのでは?と思いました。その時、長野のおいしいものを、その価値を正当に認めてくれる場所で売っていきたいと、心から思いました。 - Q.生産者に対しての強い思いがあるとか。
- 生食はもちろん、加工も、おいしい素材があってこそ成り立っています。生産者はもっと評価されてしかるべきだと考えます。いいものを作れば、きちんと評価され、お金が入る仕組みを整えたい。それから、生産者の皆さんの作っているものは、それだけの「価値があるもの」だというメッセージを、生産者に発信したいと思っています。生産者に光を当てて、より良いものをたくさん育てていただき、さらに価値を高めていければと思っています。
- Q.具体的にはどんな仕かけを考えていますか?
- 東京の銀座の飲食業関係の皆さんとは、昨年からさまざまな取り組みを始めました。NPO法人・銀座ミツバチプロジェクトをはじめ、銀座料理飲食業組合連合会や、銀座なでしこ会の皆さんとの交流の中から、さまざまな可能性をさぐっています。
今年はさらに、客船や航空機関係などとも取り組みを検討していて、最終的には陸・海・空どこでも長野市を「魅せる」ことができればいいなと考えています。
県外からやって来て
![今日もイベントの打ち合わせ](/interview/2015082600015/file_contents/sub1.jpg)
![東京の銀座でPR活動!](/interview/2015082600015/file_contents/sub2.jpg)
- Q.白岩さんは県外の出身ですよね。
- 生まれ育ちは京都です。初めはスキーがしたくて来ましたが、こちらで就職し、気づけば長野で暮らしていました。
- Q.外から来たから、よけいに長野市の果物や野菜がすばらしいと思うのかも知れませんね。
- そうですね。そして、僕が長野に来たのは人生の転機の一つでした。戸隠村役場(現・長野市役所)に就職し、中でもスキー場とキャンプ場の営業・販売促進を5年間担当したことは大きい経験でした。そこで本当にいろんな人に会って、付き合ってきました。春や秋の閑散期は、全国へ営業に回りました。
- Q.それからもさまざまな経験をされたとか。
- 人事異動によって、介護保険料の徴収に回ったり、上下水道局で財務の担当をしたりしました。仕事が忙しく、家へは寝に帰るだけという生活が延々と続いたこともありました。
- Q.今の課に異動してくる前は、東京に派遣されていましたね。
- 一般財団法人・地域活性化センターという、全国の地域活性化をお手伝いする所で2年間働きました。ここで、自分のやりたいことを実現するための方法や、人脈、いろんなものが培われ(つちかわれ)ました。これも僕にとっては大きな転機でした。
動けば何かが見えてくる
![動けば何かが見えてくる](/interview/2015082600015/file_contents/sub3.jpg)
- Q.仕事で心がけていることは何ですか。
- 「できるできないじゃなくて、やるかやらないかだ」と思っています。相手が求めているのは過程じゃなく、結果だけなので。でも、(前例のない仕事は)いろいろと調整が難しく、しょっちゅう「やべえ、またやっちまった」と頭を抱えています。
- Q.白岩さんにとって仕事とは。
- たとえ辛い仕事だったとしても、いかに楽しむかをいつも考えています。辛いという気持ちだけでは、本当に嫌になってしまう。どの仕事も、自分なりのアレンジをすれば、楽しめるポイントがどこかに必ずあると思うんです。
- Q.座右の銘はありますか。
- 「『まずは汗を出せ。汗の中から知恵を出せ。それが出来ぬ者は去れ!』本当の知恵というものは汗から出るものや」ですね。僕は知恵がないから、まず動くしかない。動けば、何かが見えてきます。
- Q.これから就職する人へ。
- 若いうちに、もっと外の世界を知ってほしい気がします。例えば、アルバイトをするのなら、状況が許せば、家や学校の近くではなく、「海の家」やスキー場に住み込みで働いてほしい。そうでなくても、1ヶ所で長くアルバイトをするのではなくて、いろんな種類のアルバイトをしてみたらどうでしょう。
とにかく外の世界を知って、いろんな人とかかわってほしい。一人でやれることや、考えることはたかが知れていますが、他人の力や頭を借りることによって、それが何倍にもなる。いい知恵もそんなところから浮かんできたり、不可能が可能になることもあると思います。 - Q.長野で働く魅力はなんですか?
- いろんな可能性が長野にはあります。東京にもすぐ出られるし、自然が近くて生活環境もいい。特に、いったん広い世界を知って戻ってきた人は、本人の熱い思いがあれば、都会とは比較にならないくらい、思いどおりのことがいろいろとできるんじゃないでしょうか。若いうちに、いろんな経験をしてほしいです。
- Q.今後の白岩さんは?
- 長野市の潜在能力はとても高いと思います。地域の七つの風、「風土、風景、風習、風俗、風情、風格、風味」を活かした、その地域ならではのもの、いわゆるブランドに光を当て、それをうまく外へ発信し続けたい。前例踏襲や、マニュアルどおりというのは楽かも知れません。でも、僕はそれでは楽しくないので、自分なりの方法でこれからも仕事に取り組んでいきます。
「ストレス解消法は?」と訊いたところ、「仕事をやりきった後の開放感ですべて解消されていますね」と言った白岩さん。なかなか言えないセリフです。そして、ここにはとても書けない体験談も多数‥インタビュー中、人に会うことの大切さと、人生経験の重要さがひしひしと伝わってきました。我が同僚ながら恐ろしいものです‥。
次回はそんな白岩さんのお友だちが登場!お楽しみに。
勤務先情報
![勤務先](/interview/2015082600015/file_contents/z_kinmu.jpg)
住所 | 380-8512 長野市大字鶴賀緑町1613 |
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電話 | 026-226-4911 |
FAX | 026-224-5100 |
ホームページ | http://www.city.nagano.nagano.jp/ |
営業時間 | 午前8時30分~午後5時15分 |
定休日 | 土・日・祝日、12月29日~1月3日 |