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「おしごとながの・別館」第2回

「お客さんと会う時は笑顔で」西澤義弘さん((有)西麹屋本舗/大字柳原)

味噌(みそ)やしょう油、日本酒‥これらの元になっているのが、麹(こうじ)です。西澤義弘さんはこの麹の専門店、(有)西麹屋本舗の若き6代目。昔ながらの「手づくり麹」を今も作り続けています。
西麹屋さんは、現在の社長であるお父さまとお母さま、義弘さんご夫婦、さらに仕込みの時はおじいさまと、三世代で切り盛りされています。自宅と仕事場が一体となっているため、「通勤時間は5秒です!」というなんとも羨ましい話も。

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自慢の「手づくり麹」

Q.恥ずかしながら、「麹(こうじ)の専門店」に初めておじゃましました!
 専門店は市内でもわずかです。うちは明治の初めに創業し、祖父の代からは味噌(みそ)もあわせて作り始めました。麹と味噌の二つが、今のメインの売り上げです。
Q.麹を知らない方に、あらためてご説明いただけますか。
 麹は、主に蒸した米や麦などに麹菌(こうじ菌)をつけて、繁殖させたものです。味噌やしょう油、日本酒、みりんなど、日本で古くから使われてきた調味料は、ほとんどが麹を使った発酵食品です。酒まんじゅうや甘酒を作るのにも使われていますね。
 数年前に塩麹(塩こうじ)がブームになって、かなり知名度が上がった気がします。
Q.おススメの麹の利用法(食べ方)はありますか。
 あります!最後にお話ししますね。
Q.では、具体的に、麹はどうやって作るのでしょうか。
 米麹(こめこうじ:米に麹菌を繁殖させたもの)だと、120~150キロの米を一度に蒸し、これを適温に冷ましたあとで麹菌を加えます。翌日に全体をほぐして、糀蓋(こうじぶた)に盛り分け、室(むろ:麹を育てる専用の小さい部屋)に入れます。1枚の糀蓋にだいたい1キロ入りますので、全部で120~150枚。けっこうな重労働ですね。
 あとは、その時々の自分の感覚で、室にある天窓(てんまど:高い所にある小窓)の開けぐあいを加減したり、ストーブを焚いたり(たいたり)して、麹にちょうどいい温度や湿度に調整します。祖父や父は当たり前のようにやっていますが、僕もようやく最近、「これでいいかな?」という感覚がつかめてきた気がします。
Q.温度や湿度は、機械で管理するものだと思っていました。
  そういう所がほとんどだと思いますが、うちは、これを人間の感覚でやっています。麹蓋を室に入れたら、状態をつねにチェックし、翌朝に麹が完成します。完成したものを冷蔵庫に入れて、2週間はこのまま保存ができます。お得意さんにはこの糀蓋に入れたままで卸し(おろし)ます。
Q.お味噌もいただきましたが、うまみが強くてなんとも美味しいですね。
 ありがとうございます。味噌は3月終わりから7月にかけて仕込みます。うちの米麹を使った米味噌(編注:日本の味噌の約8割を占める)が主です。おかげさまで、平成26年の全国味噌鑑評会で食料産業局長賞をいただきました。

実家を継ぐということ

親子三代で麹の仕込み作業親子三代で麹の仕込み作業
これが米麹です!これが米麹です!
Q.西澤さんは、小さい頃から、自分が家業を継ぐと思ってらっしゃいましたか。
 ばくぜんと思っていました。僕のような家業だと、大学で発酵学を学ぶという選択肢もあるのでしょうが、理系の科目が不得意だったので、あえて経営学部に進みました。
 大学を出て、長野県工業技術総合センター食品技術部門というところで1年間働かせてもらった後、家業に就いて8年目になります。
Q.どんな時に「仕事は楽しい」と思いますか。
 室から糀蓋を出したとき、麹にむらなく美しい花がついている(編注:麹菌がむらなく繁殖している様子をこう表します)と気分がいいですね。あとは、お得意さまに「お宅のお味噌じゃなきゃダメなのよ~」とおっしゃっていただくこと。これも本当にうれしく、思わず顔がニヤけてしまいます。
Q.休日は決まっていますか。
 不定休です。もっぱら子どもの相手をすることが多く、この夏はよく庭にプールを作って遊びました。
Q.これから仕事でやりたいことはありますか?
 もっとうちのこと、うちの商品を知ってもらいたいですね。地元の人ですら知らない方もいらっしゃるので。これから工夫をしていきたいと思います。
 ただ、むやみに商売の規模を拡大して、こだわっている「手づくりの良さ」とか、「今のいいところ」を失うようなことはしたくないんです。
Q.「今のいいところ」とおっしゃると。
 例えば、味噌を長年配達しているお得意さまの80歳を越えたおばあさまからバレンタインのチョコレートをもらったり。お菓子をもらったり。いつも栄養ドリンクをくださるおばさまもいらっしゃいます。そういった対面販売の楽しさもそのまま残していきたいですね。
Q.いろんなお客さまと直接話すのは楽しそうですね。
 はい。「お客さんと会う時は笑顔で」を心がけています。

シンパイナイ モンダイナイ

動けば何かが見えてくる
Q.西澤さんにとって「働く」とは何でしょう。
 働いていて、いいことも辛いこともあるけれど、働くからこそ他にやりたいこともできるし、家族を養うこともできるのかなと。子どもたちに恥ずかしくない働き方、かっこいいねと言われる働き方をしたいですね。あとは、いい麹や味噌ができると、純粋に気分がいい。表現は悪いですけど、そんな「自己満足」の部分もあるかも知れません。
Q.これから就職しようとする人にメッセージを。
 将来のことを考えて、ちゃんと勉強しておいてほしいですね。あと、いろんな経験を積んでおいてほしいです。その時にしかできないことを満喫してほしい。僕はバイクが好きで、大学時代を京都で過ごしたのですが、夏は東北へ、冬は九州へ、仲間たちとツーリングに出かけました。「自分でバイクを操って、行きたい所へ自分で行ける」という感覚がたまらなく好きなんです。
Q.長野に戻ってきて良かったことは。
 人が多過ぎないことですね。京都は人がいっぱいいたので。あと、山に囲まれているのはとても落ち着きます。バイクでどこを走っても楽しいし、四季それぞれの空気を感じられます。
Q.座右の銘は。
 特にないですが‥、落ち込んだりしたときは、B’zの「Wonderful Opportunity」を聴きます。「シンパイナイ モンダイナイ ナイナイ ザッツ ライフ イッツ オーライ(人生それでOKさ)」というフレーズがすごく好きで。前向きな歌が好きですね。
Q.最後に、麹と味噌のおいしい、あるいは意外な食べ方をお願いします。
 (ここで妻の真澄さんが登場)
 麹だと、しょうゆ麹や塩麹、甘酒にしていただくのが定番ですが、しょうゆ麹へさらにニンニクや唐辛子を加えたものもおススメです。調味料に、隠し味に、さまざまな使い方ができますよ。
 味噌は‥我が家では、ゴマ和えを作るとき、おしょう油の代わりに味噌を使います。あと、お肉の両面に薄く塗って、両面かりっと焼くと、おかずにもお酒のつまみにもいいですね。夏は、キュウリを千六本に切って、食べる直前に味噌とかつお節で和えると、それだけで一品できあがります。キュウリがたくさん食べられて、とてもいいですよ。全部、西澤家に来てから教わったことなんです。

まだ学生のようにも見える西澤さんですが、こちらの質問に対し、ひとつひとつ言葉を選んで真摯(しんし)に答える様子に、「腹が据わってるなあ‥」としみじみ感じました。妻の真澄さんや、お父様にもお会いしましたが、アットホームないい空気がじんわりと伝わってきました。家族で同じ仕事をするっていいですね。

 次回はそんな西澤さんのお友だちが登場!どうぞお楽しみに!

勤務先情報

勤務先
有限会社西麹屋本舗
PR 手づくりの麹にこだわって100年余り。麹や、味噌・甘酒・しょうゆ豆をお売りします。詳細はお問い合わせください。
住所 381-0012
長野市大字柳原1910
電話 026-243-0552
FAX 026-243-0591
ホームページ https://www.facebook.com/756942317705531/
営業時間 午前9時~午後6時
定休日 日・祝日、お盆・年末年始
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